北海道新聞2023年11月24日（金）に 映画「カムイのうた」に関する記事が掲載されました。

【写真説明】舞台あいさつを行った俳優の吉田美月喜さん（中央）、加藤雅也さん（右）と菅原浩志監督＝２３日、イオンシネマ旭川駅前（諸橋弘平撮影）

「カムイのうた」先行上映＊道内８館＊知里幸恵の生涯描く

　【旭川】大正期のアイヌ文化伝承者で、旭川で幼少期を過ごした知里幸恵（１９０３～２２年）の生涯を描いた映画「カムイのうた」が２３日、道内の映画館８館で先行公開された。旭川市内のイオンシネマ旭川駅前では、知里をモデルにした主人公テルを演じた俳優の吉田美月喜さん（２０）と、加藤雅也さん（６０）らが舞台あいさつを行った。
　先行公開されたのは旭川のほか、札幌、函館、苫小牧、室蘭、稚内市の８館。
　映画はアイヌ民族が受けた差別と迫害の歴史を描いた。吉田さんは「アイヌ文化という素晴らしいものがあることを知る必要がある」と強調、加藤さんは「映画を通し事実を伝えたい」と話した。菅原浩志監督（６８）＝札幌出身＝は「世界に誇れるアイヌ文化の継承者、知里さんを多くの人に知ってほしい」と語った。
　このほか、インドの映画祭で作品賞を獲得するなど、４カ国の映画祭で入賞したことも発表された。舞台あいさつは２３日、札幌でも行われた。来年１月２６日から全国で順次、公開される。映画製作には上川管内東川町が協力した。（和泉優大）